特別積合せ貨物とは？

　トラック輸送情報における「特別積合せ貨物」とは、特別積合せ貨物運送（一般貨物自動車運送事業として行う運送のうち、
     営業所その他の事業場において集貨された貨物の仕分を行い、集貨された貨物を積み合わせて他の事業場に運送し、当該
     他の事業場において運送された貨物の配達に必要な仕分を行うものであって、これらの事業場の間における当該積合せ貨物
     の運送を定期的に行うものをいう。）により輸送された貨物のことをいう。

　一般貨物とは？
    トラック輸送情報における「一般貨物」とは、一般貨物自動車運送事業（他人の需要に応じ、有償で、自動車（三輪以上の軽自動
    車及び二輪の自動車を除く。）を使用して貨物を運送する事業であって、特定貨物自動車運送事業以外のものをいう。）及び特定
    貨物自動車運送事業（特定の者の需要に応じ、有償で、自動車を使用して貨物を運送する事業をいう。）により輸送された貨物の
    ことをいう。

　トラック運送事業者男性運転手の1カ月平均賃金（賞与を除く）は、

                            319,800円　 （註：平成23年5,6,7月に支給された給与の1カ月平均）

 　　　　特別積合せ貨物　　　321,500円（対前年比　　2.9％減）

　　　　一般貨物　　　　 　　 　318,600円（対前年比　　0.1％減）

   となっている。

   さらに職種別では
 【特別積合せ貨物】

 【一般貨物】

との調査結果となっている。
 

それでは、平均賃金の支給形態別の賃金構成はどのような調査結果になっているのでしょうか
【特別積合せ】 固定給＋変動給＝支給額

 【一般貨物】

　なお、変動給については各社いろいろな支給項目（運行手当、時間外手当、無事故手当等）を設定
している。 
そして、最後に年齢階層別の賃金は以下の通りとなっている。
【年齢階級別賃金格差・特別積合せ】　格差：２０～２９歳を１００とする指数

【年齢階級別賃金格差・一般】　格差：２０～２９歳を１００とする指数

    以上の調査結果を参考に、運転手給与の見直しをされることをお勧めいたします。

　　最近、固定給部分を極端に少なくし、変動（歩合）支給を多くし“見た目の賃金を世間並み”にしようとしている給与体系を見かけます。固定部分を増やさずに変動部分（賃金構成の５０～６０％を占めている）の割合を多くすることは決して間違えてはいません。 厳しい情勢の中、会社が生き残るためには（社員の職域確保のためにも）変動部分の見直しはすぐに取りかかる必要があると思います。　

　また最近運送業界では「固定残業制」を取り入れる会社が増えています。「固定残業制」がすべて悪いとは言いませんが、実態を無視し安易に（生き残りのためには仕方がないという経営者の気持ちもわかりますが）残業代の削減だけを目的にした「固定残業制」を導入する会社があります。これは非常に危険なことです。実態と違う固定残業代は労働基準監督署の是正があった時には遡って（法的には２年間）未払い精算をするという重い負担を負うことになります。

　このような問題を含めて、運送会社人事課での勤務経験があり、業界の賃金制度に詳しいとねり社会保険労務士事務所へ一度ご相談をされますことをお勧め致します。